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P. Hydroxypropiophenonle(カスタン,コーワ)の皮膚科領域に於ける効果—(特に更年期性疾患を中心として)
高瀨 吉雄
1
,
中山 重男
1
1東京都立駒込病院皮膚科
pp.553-555
発行日 1956年8月1日
Published Date 1956/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201748
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a)Corticotrpin,内腔臓器に影響を与えず,下垂体からのGonadotropinを強力に抑制し,且エストロゲン作用の趣めて少いとされるP. H. P.を用い肝斑,flashface及び皮膚掻痒症に用いた。
b)更年期諸症状を伴う肝斑及び若年者の肝斑では使用例の約1/3に或程度の効果を収めたが,発症後の目数の短い程効あり,又P. H. P.投与量は0.5grより1.0〜2.Ogrの大量療法が好ましく,治療日数も50日以上に亘ることが必要であった。
c)flash faceを主とする更年期障碍群は7〜:O目の短時日で急速に軽快する。発症来の目数には関係なかった。
d)卵東別出後及び更年期性汎発性皮膚掻痒症2例はいずれも満足すべき結果を収めた。
e)全23例に最長140日,最大140gr迄連続投与したが全く副作用を認めず,僅か1例に食慾不振をみたが健胃剤併用して治療の中断するに到らなかつた。
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