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トリコモナス原虫による膀胱炎と考えられた2例
桜井 洗
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1国立東京第一病院産婦人科
pp.389-390
発行日 1956年6月1日
Published Date 1956/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201703
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緒言
トリコモナスは1837年Donnéにより発見され,1916年Hoehneたより其の病原性を認められ,これが腟炎の病原であると報告せられて以来婦人科領域においても種々研究されているが,まだよく解明されていない点も少なくない。トリコモナスによる尿路の炎症にしてもこれを否定するもの肯定するものゝ両者があつて一致していない。
余は偶々膀胱炎の病状を訴える患者2症例において尿中にトリコモナスを証明し,本症があるいはトリコモナスに原因するものではないかと思つたので,その症例についてこゝに報告する次第である。
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