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婦人科的手術後発生せる泌尿器科疾患3例
北村 定治
1
1久留米大学医学部皮膚泌尿器科教室
pp.309-310
発行日 1956年5月1日
Published Date 1956/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201682
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緒言
婦人科疾患特に子宮癌に於て尿路に著明な変化を来す事は既に注目されている所であり,従つて子宮癌に於ける尿路の重要性に就ては諸家齊しく強調する所であるが,之の系統的な記載を見る事少く,本問題を主題とした論文はCha Chanvin,Taffe,Graves & Kickham等寥々たるものであり,之等に於ても腫瘍と尿路との些細な検討は猶十分ではないと思われる。又一方子宮癌の根治手術(岡林式手術)では尿管に種々の操作を加えるため術後尿管瘻,腎水腫を発生しやすい事はよく知られている。私は最近たまたま広汎性子宮全剔術後発生したと考えられる症例を経験したのでその2,3を茲に報告する。
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