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真性皮膚結核にたいするビタミンD2およびINAHの治験
坂本 邦樹
1
,
荻田 敬次
1
1大阪大学医学部皮膚科泌尿器科学教室
pp.1051-1057
発行日 1955年12月1日
Published Date 1955/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201556
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我々はかつて尋常性狼瘡にたいしてストレプトマイシンの局所注射とビタミンD2との併用が著しい効果を拳げたことを経験し,以来真性皮膚結核の治療に関して意をはらつて来たのであるが,当時我々はビタミンD2を以て治療の主役を演ぜしめ,これにストレプトマイシンの局所注射を併せ行つて治癒を促進する方法を考案した。更にINAHの入手が容易となるに及び,これを主とし,又はこれにビタミンD2を併用する方法をとつて症例を観察した。
観察した症例は当科外来を訪れた27例の真性皮膚結核であるが,元来これに属する症例は少数である上に長期間にわたつて治療を続けうるものは更に制約されるわけで,敢て綿密なる観察を行いえたとは言い離いが,諸家の参考のためその大要を記述した。
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