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血精液症を伴つた精虫侵襲症
神 瑞夫
1
,
山本 駒彦
1
1札幌医科大学皮膚泌尿器科学教室
pp.406-409
発行日 1954年7月1日
Published Date 1954/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201234
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精虫侵襲症(Spermainvasion)とは,睾丸又は副睾丸の細精管外に,精虫が侵出することによつて生じた,一種の炎症性肉芽腫をいうのであつて,臨牀的に睾丸・副睾丸の腫瘍又は炎症と誤認され,往々副睾丸結核との鑑別が困難であるため等によって,最近注目されて来た疾患である。実際には,左程稀ではないと考えられるが,その報告例は,我が国に於ても,未だ十指に満たず,其の発生機転に関しても,まだ定説がない。我々は最近血精液を伴つた本症の例を経験したので,報告すると共に若干考察を加えようと思う。
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