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一卵性双生兒に認められた先天性生毛不全症々例
荒川 保德
1
1弘前大学医学部皮膚科泌尿器科教室
pp.366-367
発行日 1954年6月1日
Published Date 1954/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201223
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緒言
先天性生毛不全症は既にHipocratesの時代より記載され,Fordice及びAbraham等の報告以来其の報告例は枚挙に遑ない程である。本邦に於いても小岩井1)の報告を嚆矢とし,傍島2)安澄3)吉田4)により詳細な報告がなされている。然るに多胎児に本症をみる事は極めて稀であり,余の知る範囲に於いてはzimmermannの一卵性双生児例及びHenckel5)の一卵性三胎児例の報告以外には其の例を知らない。又本邦に於いては其の報告は見当らない様である。余は此の度一卵性双生児(女児)に本症の認められた例を経験したので次に報告する。
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