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Pseudomonas屬菌體成分(T.T.G.)による2,3皮膚疾患の治療經験
谷村 忠保
1
,
吉野 一正
1
,
坂本 邦樹
1
1大阪大學醫學部皮膚科泌尿器科教室
pp.162-163
発行日 1954年3月1日
Published Date 1954/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201169
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傳研の武田教授等は非病原性Pseudomonasfluorescensから複合多糖體(T.T.G.)を單離し,動物實驗によつてこれが向副腎皮質ホルモンACTHと相似た作用を有し,量的にはT.T.G10γはACTH12mgといろいろの點で似ていると述べ,臨床的には田坂教授等は慢性關節リウマチ患者に投與して効果を認め,それがGingerの細菌性發熱物質Pyromenと相似たものであると述べた。
百瀨等は多型滲出性紅斑が多くの學者にロイマ性疾患であろうとも臆測せられていることに思いをいたし,T.T.G.を以て17例の多型滲出性紅斑患者を治療し優秀な結果を擧げた。私達も少數例ではあるが2,3皮膚疾患にT.T.G.を使用する機會を得,興味ある成績を得たのでその概略を報告する。
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