Japanese
English
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ヒドロキノンモノベシヂルェーテル白斑に対するPseudomonas fluorescens菌体成分(TTG)の治療効果について
CLINICAL EFFECT OF T.T.G. FOR THE MEH (monobenzyl ether of hydroquinone) LEUCODERMA
巾 拓磨
1
,
本多 龍雄
1
Takuma Haba
1
,
Tatsuo Honda
1
1東邦大学医学部皮泌科教室
1Department of Dermatology and Urology School of Medicine, Toho University
pp.249-252
発行日 1957年3月1日
Published Date 1957/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201921
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緒言
ゴム製品との接触によつて発生する色素脱出は,職業病として異常な関心をもたれたが,Schwartz,Oliver,及びWarren1)2)らは詳細に亘る研究から,そのゴム製品中に混入されていた酸化防止剤たるMonobenzylether of hydroquinone(以下MEHと略す),
HO-O-CH2-によるものであとを確認し,それに続いてSchwartzらの示唆に従い,Pollock3),Lerner4)らにより本剤は逆に皮膚色素沈着症の治療に応用され,同様の治験報告は我が国でも片岡氏5),馬場氏ら6),大森氏7)などによりすでに発表せられている。さて,MEHは本来,白斑を惹起せしめる物質であることから,飯島氏8)が指摘したように,本剤を応用する場合は脱色素斑の発生に特に注意を要するものではないかとわれわれは考えていたが,果して最近,MEHを用いて皮膚色素沈着症を治療していた途中に,あるいは,又,MEHの混入している2,3のいわゆる美白クリームの使用中,広範囲の白斑が発生した4例に遭遇した。
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