皮膚科圖譜・35・36
フオアダイス状態(Fordyce'scher Zustand)/皮膚肉腫症
平子 眞
1
1東大皮膚科
pp.133-134
発行日 1954年3月1日
Published Date 1954/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201160
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45歳男子。約4年前から上口唇に黄白色の小斑點生じ,漸次その數を増し,下口唇にも及んだ。現在上下口唇粘膜に著明な黄白色の小斑が不規則に列生し,その或るものは融合している。粘膜表面と同高,觸診上深部に特に硬結,結節として觸れない。左右頬粘膜にもこれと同樣斑點が散在する。顔面皮膚の皮脂の分泌の多いのが觀取される。組織學的に上皮に連絡する脂腺の増殖が認められ,その上方の上皮に多數の澄明細胞が見える。
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