特集 ホルモン研究の進歩
皮膚疾患とコーチゾン
谷奧 喜平
1
,
安西 喬
1
1東京大學醫學部皮膚科教室
pp.774-782
発行日 1953年11月20日
Published Date 1953/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201094
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1949年Grace et Combesが急性播種状紅斑性狼瘡にACTHを使用して以來,本剤並にコーチゾンは主としてアメリカ派學者によつてここ23年各種皮膚疾患に試みられ,一般の興味を惹き次いでRosenberg et al.,Downing,Lever,Kierland et al.等によりこの方面の綜説が現われた。1952年7月英京ロンドンで開催された第10回國際皮膚科學會總會の主要討議の1つとして,ACTH and Cortisone:Effects on the Skinand Skin Diseasesが取り上げられ,Brunsting,Ereaux,Sulzbergerのこの方面の研究者が演説をしている。我國に於てもここ1,2年これ等ホルモン劑の使用成績が多数報告され,1953年の日本皮膚科學會總會でも,最も注目された問題の1つであつた。このため臨床成績に就ては一定の結論に達したようである。
即ち文献を纏めると適應症は次の如くになる様である。
Copyright © 1953, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.