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スライド法による梅毒血清診斷法
黑田 信夫
1
,
松永 欣也
1
1大阪府立大阪病院
pp.436-437
発行日 1953年7月1日
Published Date 1953/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201009
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梅毒の血清學的検査法はcardiolipinの發見によつて著るしく進歩し,從來の諸法にくらべて優れた成績が得られる樣になつた。然し精度の高い検査法は操作が複雑で長時間を要するものが多いので集團検診,制定を急ぐ時,或は小規模の設備に於ては,操作が簡單で判定が早く且つ精度の高い方法が要望される。米國でも此の目的に向つて種々研究され,Slide test,或はMicr of la cculati-onと呼ばれるCardlolipinを抗原とし顯微鏡で判定する載せガラス沈降法が廣く行われ,簡單,且つ短時に精度の高い成績を得て居る。其の主なる術式はBrown,V.D.R.L.,Kline,Rein-Boss-ak々,Mazzini,法等である。東大緖方教授等は,今回V.D.R.L.(Veneral Disease ResearchLaboratory)の許可を得て同法を我が國に適する樣に改變した,「ガラス板法」(Slide test)を發表した。今回住友化學工業株式會社の好意で提供された此の坑原を用いてSlide testを試み,從來當院で實施して居るBrowning谷口法,村田法,北研法と比較検討したので報告する。
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