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前立腺結石に就て
高橋 友男
1
,
大畑 博
1
1廣島醫科大學皮膚科泌尿器科教室
pp.88-92
発行日 1953年2月1日
Published Date 1953/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200910
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緒言
前立腺結石に關する報告は,1586年MarcellusDonatusによる記載を嚆矢とし,本邦に於ては明治43年折茂氏の報告以來,相亞いで諸家により本症に關する精細な檢索業績が發表せられ,外國に於ける研究と相俟つて,略々その輪廓は明かとなつた。しかし,本邦に於ける報告例は比較的少く,昭和8年,板倉氏の調査では,僅かに23例にすぎず,氏は12年間に3例を得た。今北氏は4年間に2例,高橋氏は11年間に11例を經驗している。
教室に於ては開設以來4年間に4例を得たのであるが,これは尿路結石總數58例中6.8%に當り可成高率である。而も,此の1例に於ては,結石摘出後の精嚢レ線撮影術に於て,極めて興味深い影像を認めたので,これに就ても,自驗例と共に報告したい。
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