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オボフラビン(VB2)の皮膚疾患への應用
小森谷 正義
1
,
太藤 重夫
1
,
濱口 次生
1
,
奧井 太郎
1
,
森脇 三郎
1
1京大皮膚科教室
pp.61-64
発行日 1953年2月1日
Published Date 1953/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200902
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緒言
皮膚疾患とV.B2との關係は未だ判然としないが兎も角V.B2缺乏時に口唇炎,口角炎,ペラグラ,日光性皮膚炎等の皮膚障碍を惹起することは既に知られている。
教室友田學士は各種皮膚疾患とV.B2との關係を研究し,血液中のV.B2量を測定し,酒皶に於て輕度の減少を認め,又慢性濕疹,急性濕疹,皮膚炎,蕁麻疹,砒素中毒,ヂユーリング氏皮膚炎乃至天疱瘡紅斑性狼瘡,癩,顕症梅毒等の少數例にやゝ減少をみ,又日光性濕疹の大部分,尋常性痤瘡の半數,帯状疱疹の大部分に輕度の減少をみた。これらV.B2低値は一次的のものか,或は二次的のものかは暫らくおくとして,日光照射と關係を示す顔面並露出部に病變のある疾患にB2低値を示したものが多いことは,何か日光と關係を有するものと考えられる。
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