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右尿管十二指腸瘻の1例
熊木 榮一
1,2
1新潟大學皮膚泌尿器科
2新潟縣立中央病院皮膚泌尿器科
pp.536-539
発行日 1952年11月1日
Published Date 1952/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200829
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右腎手術の後に十二指腸瘻の形威を見ることは比較的稀な合併症であつて,Mayo (1914)の第1例の報告以來1944年Schneiderの調査によれば,その33例を集め得たに止つている。しかるに普通の十二指腸と外部との間の瘻孔形成ではなく十二指腸と右尿管との間に交通の出來ることは更に稀なものゝ樣で,私が一寸調べた處ではその報告を見ない。たゞ1950年Kraatzが手術後の結腸尿管瘻の2例を報告しているのみである。私は1症例に於て,發病の最初から治療した譯ではないからその發生原因の眞相に就ては不明であるが,外傷及手術後の右尿管十二指腸瘻を發見し,その根治手術に成功した。茲に私はその症例報告と共に,一般泌尿器科的方向から十二指腸瘻に關して述べて見度い。
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