皮膚科圖譜・21・22
表在性皮膚癌/重篤なる天疱瘡樣ストレプトマイシン中毒疹—ACTH點滴靜注による治驗例
中野 政男
1
1國立久里濱
pp.519-520
発行日 1952年11月1日
Published Date 1952/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200824
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79歳男。約2年前左頬部に大豆大の丘疹を生じ,自覺症輕微なため放置するうち漸次擴大して今日に至る。
圖−1の如き潰瘍,邊縁は堤防状に隆起して硬く健康皮膚と明確に區別され放射線状皺壁がみられる。痂皮の下には表在性の潰瘍あり底面稍々貧血性で微細顆粒状をなし出血性。肘線小豆大に2.3コを觸れる他淋巴腺腫張なく,内臓血液の所見正常,組織上(圖−2)扁平上皮癌,一部に圓注上皮を持つ腺癌様の構造あり,それらには肉腫様増生を示す部もある。ラヂウム,治療で輕快した(圖−3)。
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