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大腸菌に對する抗生物質の研究(Ⅱ)
佐柳 太郎
1
1大阪警察病院
pp.455-456
発行日 1952年9月1日
Published Date 1952/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200800
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戰後始めて我が國醫療界に登場したペニシリンストレプトマイシンは既に臨床的に廣く使用せられ醫家の常備藥となつて居る。それに續いて最近輸入せられたクロロマイセチン,オーレオマイシン,テラマイシン等の新抗生物質によつて今迄の化學療法劑では不可能であつた多くのグラム陰性菌結核菌及びリケツチヤ或る種のヴールス病に對して新しい治療の手が及ぶ様になつた。又大腸菌による尿路感染症に對しても臨床的に夫々の抗生物質が使用せられ,その治療敷果が報告せられて居る。
此等5種の抗生物質の試験管内に於ける抗大腸菌作用の比較及びその相乗性に就ては既に本誌の第5巻第10號に發表した所である。一般に抗生物質の作用は菌の發育時期,作用時間,作用温度培地のpH耐性の獲得菌株による感受性の相異等の諸條件により著しい差異が生ずる。
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