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腎結核と外傷
高野 成夫
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1新潟大學醫學部泌尿器科教室
pp.129-131
発行日 1952年3月1日
Published Date 1952/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200690
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腎外傷で剔除した腎に結核性病變があつた場合には,外傷は單に既存の腎結核を潜伏状態から明確な存在えと惡化せしめる役割を演じているだけで,腎結核の原因ではない事が多いとされているしかし,實際には外傷を合併した,或は外傷と何等かの關係があつたと思はれる腎結核の症例を觀る事は非常に少なく,その報告は歐米に於ても極めて少數で我國に於ては未だその報告に接していない樣である。私は最近この両者の間の關係を雄辯に物語る與味ある一例に接したので,茲にそれを報告すると共に,この問題に關して聊か私見を述べて見たい。
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