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図譜 泌尿器科病理組織図譜・7
腎結核
TUBERCULOSIS OF THE KIDNEY
田崎 寛
1
,
坂口 弘
2
Hiroshi Tazaki
1
,
Hiroshi Sakaguchi
2
1慶応義塾大学医学部泌尿器科学教室
2慶応義塾大学医学部病理学教室
1Departmetit of Urology, School of Medicine, Keio University
2Department of Pathology, School of Medicine, Keio University
pp.594-595
発行日 1970年7月20日
Published Date 1970/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413200955
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- Abstract 文献概要
〔解説〕結核症は最近の医学の進歩により征服され,すでに過去の疾患となつたとする印象が強い。しかし,腎結核に限つて言えば,抗結核剤による化学療法の限界1)があるように思われ,供覧した2例に示されるごとく,臨床的には治癒と判定されていても,組織学的には明らかな結核性病変を認める。臨床面からいえば,Lattimerら2)やBeck3)らの主張は正しいが,組織像に見られる血管壁の肥厚,内腔の狭小化は病巣に到達する薬剤の量の減少による治癒の遅れ,あるいは腎血管性高血圧の可能性を示唆する。
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