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對側性肢端色素異常症の1例
池上 奎一
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1熊本醫科大學皮膚科泌尿器科教室
pp.370-371
発行日 1950年9月1日
Published Date 1950/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200395
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緒言
對側性肢端色素異常症(Acropigmqntatio sym-metrica Dohi-Komaya)とは顔面或は手足の背面等に對側性に粟粒大或は麻實大の褐色乃至黒色の色素が現われ,手足背に於ては其の間に斑紋樣或は網状の白斑を多數不規則に混ずる外皮膚に何等の異常を呈せず,而も幼時に現われ屡々遺傳を見る我國固有の色素異常症の一つとされる疾患である。
抑々本疾患は1910年遠山氏によつて始めて一種の色素沈着症として報告され,1923年松本氏により對側性點状色素缺乏症Leucopathia punctata-et reticularis symmetrica, 1924年駒屋氏により對側性肢端色素異常症Acropigmentatio sym-metrica Dohi更に1929年遠山氏により先天性對側性色素異常症Dyschromatosis symmetrica he-reditariaと命名報告されたもので,同氏はSie-mens其の他の報告せる外國における類似疾患とは異なるもので我國固有の疾患であると云つている。
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