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丘疹状掌蹠角化症の1例
原田 儀一郞
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1東京醫學齒學專門學校皮膚科泌尿器科教室
pp.498-499
発行日 1949年12月1日
Published Date 1949/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200282
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1.序
手掌足蹠の角化は,炎症,中毒,寄生,精神神經の疾患,化學的,物理的の刺戟によつてもおこるが,遺傳性のそれはその現はれ方が多樣で學問的興味が深く,識者の注目するものが少くなかつた。遺傳性掌蹠角化症のうち最も屡々みとめられるものはUrra-Thost型の瀰慢性掌蹠角化症(Keratosis palmo-plant-aris diffusa)であるが,この病氣については我國でも報告が少くない。
反之,局面状一線状,丘疹状のものについてはその記載が極めて少く,鈴木氏1の線状掌蹠角化症,鈴木・中野兩氏2の多形角化症,皆見・加生兩氏3の遺傳性散在性掌蹠角化腫の症例を散見するにすぎないようである。
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