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石灰化腎(石腎)手術例
野村 義弘
1
1日本醫科大學泌尿器科教室
pp.113-118
発行日 1948年8月1日
Published Date 1948/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200096
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緒言
尿路結石の發生と原因に關しては、現今複雜錯綜した見解があり其悉くが一定の理論に盡されるには至つて居らない。腎組織が炎症又は其他の病變後更に石灰化に至る事は、屡々見られる現象であるが、腎組織全體が完全に石灰化した所謂石腎とも稱す可き例は極めて稀である。
余の症例は限局性の下腹部疼痛と輕度の排尿後疼痛を訴へる外は、特別の自覺症も無くて來診しX線寫眞にて、右側腎部に特有の影像を發見し、石腎と診斷して右腎剔出手術を行ひたる例である。
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