特集 心疾患治療としての心臓リハビリテーション
Ⅰ.心臓リハビリテーション早わかり
心臓リハビリテーションの対象,施設の運用,体制,スタッフ,費用対効果,採算性
勝木 達夫
1
1やわたメディカルセンター循環器内科
pp.178-186
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1438200244
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Point
・心大血管疾患リハビリテーションは施設基準を認可された施設で実施されるものである.施設基準ⅠとⅡでは扱える対象疾患の時期が異なることに十分注意し,必要人員や物品,求められる記録内容など保険診療ルールを熟知しておくことが重要である.保険適用としての対象疾患も拡大され,維持期のリハビリテーションも認可されていることが,他の疾患別リハビリテーションとは異なる特徴である.
・ガイドラインでの推奨レベルも高く,保険適用になっている治療はできたらすればよいのではなく,しなければ落ち度であると考え,できない施設ではできる施設への積極的な紹介をするなど患者に選択肢を示すことが重要である.
・運動療法のみならず,包括的アプローチを急性期から維持期までシームレスに行える工夫が必要である.介護保険への移行も視野に入れる.
・心大血管疾患リハビリテーションは費用対効果に優れた治療であり,増加する医療費抑制にも十分寄与しうる.また工夫次第で医療機関にとっても十分に採算がとれ,健全な経営に貢献する.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.