特集 循環器の現場からの検証:そのエビデンスを日本で活用するには?
Ⅴ.不整脈疾患
わが国のICDの適応でベースとなるのはSCDHeFT試験か? それともDANISH試験か?
長岡 身佳
1
,
佐藤 俊明
2
1杏林大学医学部循環器内科
2杏林大学医学部不整脈先進治療学研究講座
pp.134-139
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1438200235
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Point
・植込み型心臓除細動器(ICD)による治療は,心停止の既往がないもののそのリスクが高い症例における突然死予防(一次予防)にも用いられる.
・非虚血性心疾患(NICM)症例における心臓突然死の一次予防に関して,SCD-HeFT試験ではICDの有効性が報告されたが,DANISH試験では,全死亡および心血管死亡に対するICDの有効性は認められなかった.
・NICM症例では,心不全重症度,年齢,心臓再同期療法(CRT)の有用性を考慮し,個々の症例において一次予防を目的としたICD適応を判断する必要がある.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.