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はじめに
World Symposium on Pulmonary Hypertension(WSPH)は5年に1度開催される肺高血圧(PH)に関する会議で,今回が第6回目でフランスのニースにおいて2018年2月27日〜3月1日の3日間開催されました.今後のPH分野の動向に影響力のある重要な会議であり最新の知識を得るには絶好の機会でした.さらに,ニースは前回5回大会の開催地でしたが,モナコとカンヌに挟まれたフランスを代表するリゾート地であり,3月はまだ寒い時期とはいえどんな優雅な風景なのだろうかと期待していました.また学会期間中はカーニバルが開催される時期でもあり,会議以外にも楽しみなイベントでした.
私は,会議前日の2月26日早朝にフランクフルト経由でニースに到着しました.到着後朝食をとっていたところ急に雪が降ってきて次第に大粒になり,正午ごろには前が見えなくなるほどの悪天候となりました.そこで,空港からホテルまでのタクシーの運転手が異例の寒さだと教えてくれたのを思い出しました.翌日会議に出席して知りましたが,フランクフルト空港は,私が利用した直後に閉鎖となり,その後の便が欠航となった影響で足止めを食らい翌日に到着した先生がおられたようでした.現地の人の話では同時期のヨーロッパでは7年ぶりの降雪との話でした.あいにく,会議開催中の3日間には天候は改善せず,ニース出発のため空港で待っている際にようやく晴れ間が見えてくるという不運でした.さらに復路の乗り換え地であるブリュッセルが積雪のため閉鎖となりニース出発が大幅に遅れましたが,間一髪のところで乗り継ぐことができ無事に帰国することができました.
本稿では,今回WSPHに初めて参加し貴重な経験ができましたので個人的に注目した内容をいくつか紹介したいと思います.まだ,書面として正式な出版物が出ていないため,あくまで今回のWSPHに関する私的な意見として述べさせていただきます.
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