特集 呼吸器救急と呼吸管理
Ⅱ.呼吸器急性疾患 各論
喀血
西原 昂
1
,
石川 秀雄
1
1医療法人えいしん会岸和田リハビリテーション病院喀血・肺循環センター
pp.548-555
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200500
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Point
・日本では,少なくとも年間約14,000人が喀血で入院していて,「慢性気道感染症」「肺癌」「特発性喀血症」がその原因疾患の大半を占めている.
・大量喀血の初期対応は難しく,日頃の準備とチームプレーが重要である.初期対応の最重要事項は気道確保であり,片肺挿管やブロッカー留置もマスターしたい.
・気管支動脈塞栓術(BAE)は止血術の第一選択で安全性・有効性ともに優れる.しかし日本の喀血入院患者のうちたった8.4%しかBAEは実施されておらず,大半が止血剤投与のみで経過観察されているという現状がある.
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