特集 進行期肺癌治癒への道—がんゲノム医療と免疫プレシジョン医療の接点
Ⅱ.分子標的治療薬最前線
肺癌診療にゲノム診断をどう生かすのか?
藤野 智大
1
,
須田 健一
1
,
光冨 徹哉
1
1近畿大学医学部外科学教室呼吸器外科部門
pp.346-353
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200371
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Point
・非小細胞肺癌の薬物療法においては,コンパニオン診断(CDx)でドライバー遺伝子変異を検出することが治療方針の決定に必須である.
・2019年より,CDxにNGSを用いた遺伝子パネル検査が利用できるようになり,検査の効率化が期待されるが,サンプルの質,量には十分配慮が必要である.
・CDxと治療薬の厳格すぎる紐付けによって不合理な混乱と治療機会の逸失がもたらされており,早期解決が望まれる.
・将来は,より多くのゲノム情報を用いることでさらなる個別化による治療成績改善が期待される.
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