特集 耳・鼻・のどのトラブル対応―耳鼻咽喉科コンサルテーションをする前に
【コラム】
副鼻腔気管支症候群―up to date
廣瀬 敬
1
,
足立 満
1
1昭和大学呼吸器・アレルギー内科
pp.520-521
発行日 2012年7月15日
Published Date 2012/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102545
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定義・病態
副鼻腔気管支症候群は,「慢性・反復性の好中球性の気道炎症を上気道と下気道に合併した病態」と定義されている.上気道の炎症性病変は,主に慢性副鼻腔炎で,下気道の炎症性病変は,主にびまん性汎細気管支炎,慢性気管支炎,気管支拡張症である.原因は不明であるが,気道粘膜防御機構の傷害を契機とし,気道の粘液・線毛クリアランスの傷害,病原微生物の常在化,病原微生物に対する宿主の炎症反応などが起こり,病態が形成されると考えられている.特殊な例として,Kartagener症候群を含むimmotile cilia症候群,嚢胞線維症,先天性免疫不全によるものがある.
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