特集 呼吸器画像診断—エキスパートの視点
Ⅱ.感染症,または感染症と鑑別すべき疾患
画像所見による肺結核と肺非結核性抗酸菌症との鑑別は可能か?
朝倉 崇徳
1
,
杉浦 弘明
2
,
長谷川 直樹
3
1慶應義塾大学医学部呼吸器内科
2慶應義塾大学医学部放射線科
3慶應義塾大学医学部感染制御センター
pp.24-34
発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200004
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Point
・肺結核症,肺非結核性抗酸菌症の鑑別では,感染対策の視点からは肺結核らしい所見が重要である.
・典型例での鑑別は容易だが,空洞を有する症例では鑑別が困難なことがある.
・肺結核症を疑う臨床背景(症状や基礎疾患)があれば,無理に画像で鑑別する必要はない.
・肺結核症では空洞・胸水・10mm以下の小結節,tree-in-budを認める頻度が高い.
・肺非結核性抗酸菌症では気管支拡張や中葉舌区に所見を有する頻度が高い.
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