扉
未知なる世界へ
吉井 與志彦
1
1琉球大学脳神経外科
pp.1065-1066
発行日 1997年12月10日
Published Date 1997/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436901490
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近年医師の適正を評価するために大学入学選抜時に面接を導入云々という記事が見られる.適正の中に人間的な暖かさ,思いやり等の情意性が含まれていることはいうまでもないが,臨床は,いつも応用問題を解決するようなもので,情意性だけでも適正を欠くことは明らかで,結局は全体的なバランスのとれた医師を求めているということなのであろう.
その一方で大学教官の任期制も話題になって久しい,医学部も例外ではなく,医学部教官の適正とは何だろうかと考えさせられる話題である.従来の研究,教育,診療全てに万能な医師が適正な教官なのだろうか?医師となる学生には先の情意性に加えて,動機付けとか,自己学習法,問題解決型思考法等が必要と思えるのに,そのような教育法の優劣はあまり評価されていない.そのようなことが気になっていたので,赴任した大学では,早速ベッドサイドの学生から教え方に関してのアンケートをとることにした.アンケートの結果を見て,まだまだ改善すべき所はあると痛感させられる.
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