Japanese
English
解剖を中心とした脳神経手術手技
感覚運動領動静脈奇形の手術:機能を中心に
Surgical strategy of the AVM on the sensori motor cortex
佐野 公俊
1
,
加藤 庸子
1
,
神野 哲夫
1
Hirotoshi SANO
1
,
Yoko KATO
1
,
Tetsuo KANNO
1
1藤田保健衛生大学脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Fujita Health University School of Medicine
キーワード:
AVM
,
sensori motor cortex
,
MEP
,
SAS
,
minimally invasive surgery
Keyword:
AVM
,
sensori motor cortex
,
MEP
,
SAS
,
minimally invasive surgery
pp.505-513
発行日 1997年6月10日
Published Date 1997/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436901400
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I.はじめに
脳動静脈奇形(以下AVM)の治療方針は,部位,大きさ,出血の有無,患者の年齢,及び神経症状等により異なり,難しい問題1)である.特にAVMがeloquent areaでしかも大きな場合はなおさらである.近年の病理組織学的検討によるとlarge AVMではその周囲1mmはnonfunctionであると報告されており16),1mm以内であれば手術操作による周囲の脳組織の障害は許容される.すなわちeloquent areaにおけるAVMの手術のpointは周囲脳組織の障害をいかに少なく手術を行うかということ,そのためにはAVMの出血のcontrolをいかに行い,AVM自体を凝固縮小させつつ,AVMを剥離摘出し,周囲脳への侵襲を減らすようにすること,及び術後管理をいかに行うかという点につきる.侵襲の少ない手術を行うには,術前検査でAVMとfunctional cortexとの関係,及びAVMの血行動態を正確に把握することが大切である.今回は感覚運動領のAVMの手術につき術前検査,術後管理を含め報告する.
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