脊髄動静脈奇形の診断上の問題点について

Diagnostic Issues in Classification of Spinal AVMs

歴史的変遷

　脊髄動静脈奇形（arteriovenous malformation：AVM）の分類については現在までに数多くの分類が提唱されてきた．歴史的には1960〜70年代に選択的脊髄血管撮影による画像所見に基づいたDi Chiroの脊髄動静脈奇形の3つの分類（表 1）が有名であったが，時代とともに変遷し，その後数多くの分類が報告されている^{4,13,15,21）}．

　脊髄表面で動静脈短絡を有するperimedullary arteriovenous fistula（AVF）はDjindjian^3）によって発見され，さらにGueguen^5），Hallbach^6），Barrow^7）らが報告し，流入血管および流出静脈の数，静脈瘤の合併の有無から3つのsubtypeに分類されている^2,3,5,6）．