Japanese
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総説
Telestroke
Telestroke
石原 秀行
1
,
鈴木 倫保
2
Hideyuki ISHIHARA
1
,
Michiyasu SUZUKI
2
1山口大学医学部脳神経外科
2山口大学医学部先進温度神経生物学講座
1Department of Neurosurgery, Yamaguchi University School of Medicine
2Department of Advanced ThermoNeuroBiology, Yamaguchi University School of Medicine
キーワード:
telemedicine
,
stroke
,
recombinant tissue-type plasminogen activator
,
rt-PA
,
endovascular treatment
Keyword:
telemedicine
,
stroke
,
recombinant tissue-type plasminogen activator
,
rt-PA
,
endovascular treatment
pp.1107-1114
発行日 2020年12月10日
Published Date 2020/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436204333
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Ⅰ.はじめに
現代の電信機器の発展は目覚ましい.1990年代のインターネットと携帯電話の普及,2000年代後半からのスマートフォンやタブレットの普及と時を同じくして,脳梗塞急性期治療に革命が起きた.それは,recombinant tissue-type plasminogen activator(rt-PA)療法と脳血管内治療による再開通療法である.しかしながら,それらの高い有効性にもかかわらず,脳梗塞発症患者数に対する実施率は低い.これは,発症した患者の多くが,それら専門的治療を行う施設へ搬入されていないからである.
専門的治療に常時対応できる施設は限られる.脳梗塞急性期治療では,時間が転帰を左右する最大の因子であるため,24時間体制で診療提供できる施設間ネットワークの構築が不可欠であり,ネットワークを構築する施設が担う機能を明確にする必要がある.脳卒中における遠隔医療(telestroke)は,このネットワーク構築に非常に有効であり,標準治療の均てん化には欠かすことができないものとなっている.
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