Japanese
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連載 脳卒中専門医に必要な基本的知識
(7)くも膜下出血—最近の動向
Required Knowledge for Stroke Specialists(7)Current Trend of Subarachnoid Hemorrhage
石原 秀行
1
,
杉本 至健
1
,
白尾 敏之
1
,
鈴木 倫保
1
Hideyuki ISHIHARA
1
,
Kazutake SUGIMOTO
1
,
Satoshi SHIRAO
1
,
Michiyasu SUZUKI
1
1山口大学脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Yamaguchi University School of Medicine
キーワード:
coil embolization
,
cerebral vasospasm
,
neck clipping
,
subarachnoid hemorrhage
Keyword:
coil embolization
,
cerebral vasospasm
,
neck clipping
,
subarachnoid hemorrhage
pp.159-166
発行日 2015年2月10日
Published Date 2015/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436202975
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Ⅰ.はじめに
わが国における疫学研究では,くも膜下出血の発症数は年間10万人あたり約20人である10).人種別にみると日本人では発症率が高い疾患である.
先進国ではこの約40年間に死亡率は約60%から約30%に低下している13-15).1960年代に脳神経外科手術に手術用顕微鏡が導入されて以降も,絶え間なく続く治療と管理の進化が寄与しているものと考えられる.1990年代にはコイルを使用した血管内治療が開発され,急性期治療の幅を大きくした.また,脳血管攣縮に対する治療の改善も予後改善に貢献しているものと考えられる.本稿ではくも膜下出血に関連する最近の話題について概説する.
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