扉
時の流れを考える—“平成”という時代を駆け抜けて
武笠 晃丈
1
1熊本大学大学院生命科学研究部脳神経外科学講座
pp.595-596
発行日 2019年6月10日
Published Date 2019/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436203992
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この原稿掲載が,平成から現時点では未知の新元号へとなってすぐの初夏の頃だとのことで,あっという間の平成の約30年間を自分なりに振り返ってみたい.
自身が生まれた昭和が幕を閉じ,平成が始まったのは大学1年生,19歳のときだった.高校時代は部活動や学校行事の運営に没頭していたことなどを言い訳に,将来についてのビジョンをまだもてていなかった自分が,大学入学後に一気に広がった己を取り巻く世界からのさまざまな刺激を受け,医学部に行くことを考え始めたのがちょうどこの頃であったため,平成の30年間は自分の医師としてのここまでの人生と完全に重なる.ちなみに最近の医学生と接すると,皆かなり小さな頃から医師を志して準備してきていることを知り,少し驚かされることが多い.自分の場合,人の命と向き合いたいとの覚悟ができるまでに時間がかかった.
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