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特別寄稿 脳神経外科コントロバーシー2019
(11)大型内頚動脈瘤に対する血管内治療vs.直達手術
(11)Endovascular Treatment vs. Direct Surgery for Large Internal Carotid Artery Aneurysms
岩間 亨
1
,
榎本 由貴子
1
,
江頭 裕介
1
,
中山 則之
1
,
吉村 紳一
2
Toru IWAMA
1
,
Yukiko ENOMOTO
1
,
Yusuke EGASHIRA
1
,
Noriyuki NAKAYAMA
1
,
Shin-ichi YOSHIMURA
2
1岐阜大学医学部脳神経外科
2兵庫医科大学脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Gifu University School of Medicine
2Department of Neurosurgery, Hyogo College of Medicine
キーワード:
large ICA aneurysm
,
neck clipping
,
bypass surgery
,
coiling
,
flow diverter
Keyword:
large ICA aneurysm
,
neck clipping
,
bypass surgery
,
coiling
,
flow diverter
pp.287-295
発行日 2019年3月10日
Published Date 2019/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436203934
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Ⅰ.はじめに
脳動脈瘤に対して初めてネッククリッピングが施行されてから約50年が経過し,Guglielmi detachable coil(GDC)が開発され,わが国で使用可能となってから約20年が経過した.ネッククリッピングには根治性の高さという利点があり,瘤内コイル塞栓術には脳深部へのアプローチの容易さと低侵襲性という利点があるが,いずれの治療法をもってしても大型動脈瘤の治療は困難である.内頚動脈瘤でネッククリッピング,瘤内コイル塞栓術のいずれもが困難な場合には,直達手術あるいは血管内手術によって動脈瘤のトラッピング,あるいは頚部内頚動脈結紮/閉塞が選択され,バイパス手術との併用,または単独で行われてきた.そのような中,脳動脈瘤に対する新たな血管内治療としてflow diverter(FD)治療が2015年より本邦で可能となった13,15).
本稿では,FDの登場によって選択肢が増えた大型内頚動脈瘤治療のコントロバーシーについて総説する.
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