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編集後記
前原 健寿
pp.846
発行日 2018年9月10日
Published Date 2018/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436203824
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この編集後記を書いている7月末は,連日の猛暑で,地域によっては40℃を越えるという厳しさです.さて,今年度の専門医試験は8月30日〜9月1日の日程で行われることとなり,本誌が刊行される頃には試験結果に悲喜こもごもの状態だと思います.受験された先生にとっては,日々の診療,研究に加え,試験勉強を滞りなく行うために,より一層の体調管理が必要だったのではないでしょうか.
9月号の扉には,福岡市立こども病院の森岡隆人先生から「絵心のない脳神経外科医」というタイトルで,手術所見の絵を描くことの重要性を教えていただきました.手術所見の絵をきちんと描くことは,手術の上達に必要であるのみならず,患者への説明に役立つこと,そのためには「習うより慣れよ」を実践することなど,先生の経験に基づいた貴重なご意見に感嘆いたしました.吉村紳一会長の下で行われた第36回日本脳神経外科コングレスでも,アートとサイエンスとしての手術図がとりあげられ,ベテランだけではなく多くの若手脳神経外科医の注目を集めていたのが記憶に残っています.森岡先生と違い,真に絵心のない私にとっては耳の痛いところです.個人的には手術ビデオを重要視して,手術直後にビデオ編集して患者家族に説明をすることをモットーにしていますが,患者家族の理解という点では手術所見の絵こそが本質かもしれません.
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