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I.はじめに
定位脳手術にCTを応用し,CT像から目標点の三次元座標が得られるように工夫されたCT-guided stereo—taxic systemは,すでに脳腫瘍のbiopsyや定位的脳内血腫除去術に広く用いられている.しかし,これを用いてfunctional neurosurgical operationを行ったとの報告は,散見されてはいるが,いまだ少ない4,7).これはfunctional neurosurgeryに要求される誤差範囲が1mm以内と非常に厳しいものであるのに対し,CTそのものの最も薄いslice幅が現在でも1.5-2mmであることが原因の1つである.またCTで第3脳室の矢状断像を得るには画像の再構成法によらねばならず,定位脳手術を行う際の基準点である前交連(AC)および後交連(PC),特にACの明瞭な像を得るのが困難なことが,もう1つの原因であると思われる.
著者らは今回,視床痛と考えられる中枢性疼痛の1例に内包後脚の電気刺激を行ったが,その目標点はPCの外側25mmの部位で1,8),必ずしもACの確認が必要でなく,またPCはその直上に松果体石灰化像が認められることから,これを参考にすれば比較的同定が容易であろうと判断し,第3脳室造影を行わずにCT像そのものから目標点を計測して手術を行い,所期の目的を達することができた.
A 47-year-old man was admitted to our clinic be-cause of the pain of left extremities for four years. The patient developed dysesthesia, hyperpathia and spontaneous pain 2 months after the onset of cere-brovascular accident with left hemiparesis.
Using Toshiba TCT-20A CT scanner and Leksell's CT-stereotaxic system, stimulation electrode (by Med-tronic Co.) was implanted in the posterior limb of the internal capsule which was 25 mm lateral to the posterior commissure.
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