Japanese
English
解剖を中心とした脳神経手術手技
側脳室三角部腫瘍の手術
Surgery of Trigonal Tumor
半田 肇
1
,
長澤 史朗
1
Hajime HANDA
1
,
Shiro NAGASAWA
1
1京都大学脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Kyoto University Medical School
キーワード:
Trigonal tumor
,
Choroid plexus
,
Meningioma
Keyword:
Trigonal tumor
,
Choroid plexus
,
Meningioma
pp.901-912
発行日 1984年7月10日
Published Date 1984/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436201880
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I.はじめに
側脳室三角部(trigon)には,meningioma,papillo-ma,angioma,ependymoma,glioma,metastatic tumorなど多くの腫瘍が認められるが,前記3腫瘍はchoroid plexus,とりわけglomusより発生して脳室内に進展するという特徴を持っているため,一般に三角部腫瘍(tri-gonal tumor)とよばれている.三角部腫瘍は比較的稀な腫瘍であり,代表的なmeningiomaでも全menin-gioma症例中の1-2%がこの部位に発生するにすぎない`3,21).
三角部腫瘍は症状が出現しにくい脳室内に進展するため,診断確定時には腫瘍が巨大化していたり,不可逆的な神経症状を伴う場合が多かった.しかしながらCT導入後には,偶然あるいは軽微な症状で診断される三角部腫瘍が増加している.これらの腫瘍を後遺症なくいかに摘出するかは,今日的な課題である.
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