扉
プロとアマ
朝長 正道
1
1福岡大学脳神経外科
pp.769-770
発行日 1981年6月10日
Published Date 1981/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436201349
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東中洲は博多の歓楽街です.その密集度はおそらく日本一ではないかと思います.名のように南北およそ1,000m,東西200mの中洲で,約0.2km2の面積です.この狭い中にたべもの屋やのみ屋が1,800以上ひしめきあっており,トルコが60近く,ゲイバーやノーパン喫茶,ストリップ劇場もあります.そのほか映画館が十数館,ホテルや旅館が10近く,ちゃんとした料亭が5つ,デパートが1つに交番も1つ,とにかく遊ぶことなら何でもまにあいます.ないものは産婦人科医院だそうです.昼間人口800人が夜になると約10万人にふくれ上り,午前3時,4時でも通りは大変な人で,タクシーをひろうにも苦労します.
私もときにはでかけます,一流の下といわれるバーでの出来事です.比較的早い時刻に数人で立ち寄りました.ちょっとした年増ですが,顔かたちも服装も洗練された女性達が目にとまり,new faceかと思い,同じ席に坐り,ママや顔みしりの女の子ともども楽しく過ごしておりました.10時近くなったら,「今晩は本当に楽しうございました.私達はお先に失礼します」と彼女達は立ち上りました.きけば全くの素人女性でクラス会の流れだとのこと,「失礼の数々まことに申しわけありません」とわれわれは唖然とし,ママを責めました.「どちら様もお楽しみのご様子でしたので調子を合せました」との返事です.
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