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破裂脳動脈瘤の手術時期は,再破裂を防ぐために,破裂後の早期が理想的である.しかし,早期に手術を施行した症例の手術成績は,2週間以後に行なった症例に比して明らかに悪く7,11,14,15),このため早期特に1週間以内には手術を行うべきでないとする人が多い4,10,13).しかし一方,破裂脳動脈瘤のnatural historyをみると,2週間以内に既に全死亡例の半数以上が死亡しており9),ここに我々脳神経外科医のジレンマがあったのである.
東北大学脳神経外科に於て,1971年より1973年の3年間に経験した脳動脈瘤症例を,破裂発作より手術日迄の期間を,24時間以内に根治手術を施行した群を1日目症例,24時間以降48時間迄を2日目,48時間以降72時間迄を3日目として検討したところ,手術成績は,1週間以内に手術を施行した群が,最も高い死亡率を示していた.しかし,1週間以内に手術を施行した症例を,さらに術日毎に調べると,術日によって結果は異なり,破裂発作後24時間(1日目)に手術を施行した症例は死亡例はなく,48時間(2日目)の症例も死亡例は10例中1例のみであったが,3日目が最も死亡率が高く,4日,5日目の順で続いていた.
During the past three years from 1971 to 1973, 413 cases of cerebral aneurysms have been experienced in our clinic, in which direct intracranial operation was carried out mainly by the ligation and/or clipping of the aneurysm neck in 393 cases. Post-operative statistics showed that the cases, which were operated on within the first week after the last subarachnoid hemorrhage, had the highest mortality and morbidity rate.
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