連載 教訓的症例に学ぶシリーズ
(4)再発傍矢状洞髄膜腫に対する放射線治療後に著明な浮腫を生じ減圧術を余儀なくされた1例
秋山 武紀
1
,
𠮷田 一成
1
1慶應義塾大学医学部脳神経外科
pp.1021-1025
発行日 2012年11月10日
Published Date 2012/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436101867
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Ⅰ.経験症例
1.症例
56歳女性.けいれん発作と腫瘍残存を主訴に加療を希望して当院を受診した.5カ月前に他院で右傍矢状洞髄膜腫に対し,摘出術が行われている.上矢状洞が開存していたため,同部の腫瘍は残存する結果となっていた.病理学的にはmeningioma,WHO gradeⅠとのことであった.初回術後4カ月の時点(Fig. 1A)で腫瘍の再増大とそれに伴う脳浮腫を認めていた.初診時に左下肢の不全麻痺,および週に1回程度の左下肢から始まる部分けいれんを認めていた.
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