Japanese
English
総説
特発性正常圧水頭症
Idiopathic Normal Pressure Hydrocephalus
新井 一
1
,
宮嶋 雅一
1
,
中島 円
1
Hajime ARAI
1
,
Masakazu MIYAJIMA
1
,
Madoka NAKAJIMA
1
1順天堂大学脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Juntendo University
キーワード:
normal pressure hydrocephalus
,
CSF
,
dementia
,
gait disturbance
,
urinary incontinence
Keyword:
normal pressure hydrocephalus
,
CSF
,
dementia
,
gait disturbance
,
urinary incontinence
pp.959-965
発行日 2012年11月10日
Published Date 2012/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436101854
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Ⅰ.はじめに
人口の高齢化が進む本邦においては,アルツハイマー病などの認知症患者の数は年々増加しており,介護にたずさわる患者家族の身体的・経済的負担,さらには介護保険などの社会が負うべき責任の増大が大きな問題となってきている.一方で,認知症と診断された患者のなかに,外科的治療によって症状の改善をみる一群の疾患があることが知られている.これらの疾患のうち,最近“治療可能な認知症”として注目されているのが特発性正常圧水頭症(idiopathic normal pressure hydrocephalus:iNPH)である.“治療可能な認知症”との文言が若干強調され過ぎの感は否めないが,本疾患を的確に診断・治療することにより,上述の患者家族ならびに社会の負担を軽減することが可能になるものと期待されている.
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