報告記
第10回国際定位放射線治療学会報告記(2011年5月8~12日)
鈴木 聡
1
1新日鐵八幡記念病院脳神経外科
pp.1112-1113
発行日 2011年11月10日
Published Date 2011/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436101577
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2011年5月,初夏を思わせるパリで,第10回国際定位放射線治療学会[10th Biennial Congress of the International Stereotactic Radiosurgery Society(ISRS)]が開催されました.今回はISRS発足から満20年を記念する会でした.開会式では会長のRégis教授があいさつし,このたびの東北地方を中心とした震災・津波被害に対する哀悼の意を表されました.
ISRS congressは会を追うごとに規模が大きくなっているとのことで,今回は50以上の国と地域から740名を超える参加者がありました.口演161,ポスター315の発表のうち,日本からの演題は,口演22,ポスター40で,米国に次ぎ第2位でした.今学会では,定位放射線治療がその対象を体幹部疾患へと着実にすそ野を広げていることが実感されました.Stanford大学のAdler教授は,“The Future of Extracranial Radiosurgery”というテーマで特別講演し,不整脈や疼痛に対するアブレーションに定位放射線照射が有用である可能性を,動物実験レベルで証明していました(写真1).
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