Japanese
English
連載 先天奇形シリーズ
(12)くも膜囊胞
Congenital Anomalies in the Central Nervous System(12)Arachnoid Cyst
稲垣 隆介
1
Takayuki INAGAKI
1
1関西医科大学脳神経外科
1Department of Neurosurgery,Kansai Medical University
キーワード:
arachnoid cyst
,
neuroendoscope
,
suprasellar
,
middle fossa
,
subarachnoid hematoma
Keyword:
arachnoid cyst
,
neuroendoscope
,
suprasellar
,
middle fossa
,
subarachnoid hematoma
pp.1105-1111
発行日 2011年11月10日
Published Date 2011/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436101576
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Ⅰ.はじめに
くも膜囊胞は頭蓋内囊胞性疾患の約1%を占めるとされる.米国での剖検結果からは1,000例に1例程度が認められると報告されている24).
くも膜囊胞がどのような機序で形成されるかはまだわかっていないが,女児より男児に多く,また,人種に関係なく左側に多いことが知られている.くも膜囊胞は髄液腔であればどこに存在してもよいが,30~50%は中頭蓋窩にできるとされる.その他には,脳表,トルコ鞍上部,四丘体部,小脳橋角部,後頭蓋窩正中部などに認められる7).
本稿では一般的なことを最初に記載し,発生部位によるそれぞれの特徴,診断のポイントなどについて述べる.
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