脳神経外科をとりまく医療・社会環境
日本と米国の脳神経外科診療の違い―第2回
伊藤 昌徳
1
Masnori ITO
1
1順天堂大学医学部附属順天堂浦安病院脳神経外科
1Department of Neurosurgery,Juntendo University Urayasu Hospital
pp.521-527
発行日 2007年5月10日
Published Date 2007/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436100535
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Ⅰ.はじめに
2006年日本脳神経外科学会総会橋本信夫会長の「医療は純粋な科学と異なりある国での正解が他の国においても正解というわけではないという視点も必要である」との声明4)は至言である.日本も米国も独自の社会文化を背景とした医療が行われているが,第1回に引き続き日米の脳神経外科診療の違いについて比較検討し,わが国の脳神経外科医療の現状と将来を考える際の一助としたい.第2回では,医療経済の視点から①健康保険制度の日米の考え方の違い,②民間保険医療費負担と米国企業経営圧迫,③2本立ての診療報酬請求・支払い制度,④健康保険の種類と脳神経外科医(専門医)への受診制限,⑤診療報酬(医療費)の支払い方式の多様性,について比較検討する.
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