読者からの手紙
三次元MRAによる脳動脈瘤手術―「未破裂脳動脈瘤の治療におけるMRA volume renderingの有用性」の論文について
佐藤 光夫
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1財団法人) 脳神経疾患研究所附属南東北福島病院脳神経外科
pp.730-731
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436100102
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貴誌に掲載の「未破裂脳動脈瘤の治療における MRA volume rendering の有用性(成澤あゆみ,他:No Shinkei Geka 33: 243-248, 2005)」を興味深く拝読いたしました.脳動脈瘤の治療に際し,DSA,あるいはCT angiographyを行わず,MR angiography(MRA)の情報のみでクリッピングなどの治療に踏み切るという報告はいまだ少なく2),今回の著者らの報告はその点,timelyであり,極めて有用な情報と考えます.
当施設でも未破裂脳動脈瘤のみならず,破裂脳動脈瘤に対してもその術前検査にMRAを積極的に用いています.MRAの三次元画像処理は著者らのvolume rendering法とは異なり,surface rendering法を用いていますが,当施設ではさらに Gd-DTPA(0.2ml/kg)の静注後に撮像を行う造影 MRA を施行し,静脈系を検討しています.著者らは造影MRAについては述べておらず,脳動脈瘤の術前検査における造影MRAの有用性について若干のコメントを加えたいと思います.
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