Japanese
English
特集 脳のシンポジウム
主題:加齢と脳
精神医学よりみた加齢
Psychiatric Aspect of Aging
井上 英二
1
Eiji Inouye
1
1東京大学医学部脳研究所,医学心理学部門
1Department of Human Genetics and Criminology, Institute of Brain Research, University of Tokyo School of Medicine
pp.641-643
発行日 1967年10月25日
Published Date 1967/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431906434
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I.まえがき
科学の発達の過程をみると,そこには理論と実験のフィードバックシステムが働いていることがみられる。すなわち最初に素朴な自然実験における観察の結果がある。この観察の結果に基づいて仮説(理論)が構成される。この仮説によつて実験(自然実験における観察のこともある)が計画され,さらにその実験・観察の結果が仮説にフィードバックされ,それが修正され,理論が発展する。
脳の加齢という比較的新しい聞題を扱う現在の科学は,上に述べた発達の最初の未熟な仮説を構成しつつある段階であると考えられる。
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