新しい視点をさぐる 性差
性差よりみた血液疾患
織田 進
1
,
三輪 史朗
1
Susumu Oda
1
,
Shiro Miwa
1
1山口大学医学部第3内科
pp.119-122
発行日 1978年2月10日
Published Date 1978/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205777
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女性に男性より多く見られる血液疾患としては第一に鉄欠乏性貧血があげられる。鉄欠乏性貧血は鉄不足によるヘモグロビン濃度の減少ひいては赤血球の産生障害の結果である。そのほか女性に多いものに出血性疾患があり,特発性血小板減少性紫斑病が知られている。女性にとって幸いなことに白血球系の疾患,ことに白血病など悪性疾患は,どちらかといえば男性に多い。
多くの場合,女性でも貧血,出血傾向などの症状があれば内科医を受診するが,血液疾患が妊娠に合併する場合や,女性特有の疾患に血液疾患が合併または続発するとき,産婦人科医が初診となることがある。また妊娠中に血液疾患が顕性化したり,増悪することもあるので,産婦人科医と内科医が協力して診療する必要も出てくる。
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