Japanese
English
特集 脳のシンポジウム
主題:姿勢と姿勢異常
前庭脊髄路の役割
Function of the vestibulospinal tract
本郷 利憲
1
Toshinori Hongo
1
1東京医科歯科大学歯学部生理学教室
1Department of Oral Physiology, School of Dentistry, Tokyo Medical and Dental University
pp.458-464
発行日 1967年10月25日
Published Date 1967/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431906405
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I.緒言
前庭脊髄路は,前庭神経外側核,いわゆるDeiters核に始まつて同側の脊髄前索を下行し,頸髄から仙髄にいたるあらゆるレベルで前角に終止することが,形態学的に知られている1),その機能に関しては,従来の数多くの刺激ならびに破壊実験から,伸筋の運動ネウロンに促通作用を及ぼして,いわゆるextensor tonusの維持に役立つことが明らかにされ2,3),この下行路の姿勢調節に果たす役割りは大きいと考えられる。
ここで報告する研究は,前庭脊髄路のとくによく発達しているネコ***において,この下行路が,脊髄の節内機構(segmental organization)とどのように関係しているかを調べるためにおこなつた。
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