特集 神経化学懇話会
主題IV 神経薬理学
〔追加〕周期性内因性精神病の脳における糖代謝の経過的観察
林 左武郞
1
,
倉田 克彦
1
,
川本 昇
1
,
佐々 俊雄
1
,
遠藤 淳
1
,
宮本 侃治
2
1国立下総療養所
2伝研化学
pp.713-716
発行日 1960年4月1日
Published Date 1960/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431906401
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昨年の精神神経学会総会に発表した第一報に次いで,精神運動動性興奮,錯乱等の症状を示す病期を,1ヵ月に約10日間比較的規則的にくり返す周期性内因性精神病の症例において,引続き約6ヵ月にわたり,脳血液に示される糖代謝,即ち,ブドウ糖,乳酸,焦性ブドウ酸,炭酸ガス,酸素の分析を1週間毎に継続観察した結果を報告する。
症例 65歳の男子。家族歴,本人の同胞は異父姉を長姉として5人いるが,男は同胞中本人1人で他は全部女子。その末妹は精神分裂病,又異父姉の5人の子供,男2人女3人のうち女子2人が精神分裂病である(第1図)。
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